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2021年4月11日日曜日

藤原家隆


風そよぐ楢の小川の夕暮は御禊ぞ夏のしるしなりける

西園寺公経(さいおんじきんつね)


あはれなる心のやみのゆかりとも見し夜の夢をたれかさだめん


花さそふ嵐の庭の雪ならでふりゆくものはわが身なりけり

飛鳥井雅経(あすかいまさつね)


み吉野の山の秋風さ夜ふけてふるさと寒く衣うつなり


しら雲のたえまになびく青柳のかづらき山に春風ぞふく


花さそふなごりを雲に吹きとめてしばしはにほへ春の山風


たへてやは思ひありともいかがせんむぐらの宿の秋の夕ぐれ

九条良経


みよしのは山もかすみて白雪のふりにし里に春はきにけり


いさり火のむかしの光ほの見えてあしやの里にとぶ蛍かな


おしなべて思ひしことの数々になほ色まさる秋のゆふぐれ


わすれじと契りていでしおもかげは見ゆらむものをふるさとの月

徳大寺実定(とくだいじさねさだ)


ほととぎす鳴きつる方をながむればただ有明の月ぞ残れる

藤原忠通


わたの原こぎいでてみれば久方の雲いにまがふ沖つ白波

藤原基俊


ちぎりおきし
させもが露をいのちにてあはれ今年の秋もいぬめり

大江匡房(おおえのまさふさ)


高砂の尾の上の桜咲きにけりとやまの霞立たずもあらなむ

源経信


夕されば 門田の稲葉おとづれて芦のまろやに秋風ぞ吹く

藤原定頼


朝ぼらけ宇治の川霧絶え絶えにあらはれわたる瀬々の網代木

藤原道雅


今はただ思ひ絶えなんとばかりを人づてならで言ふよしもがな

藤原公任(ふじわらのきんとう)


滝の音はたえて久しくなりぬれど名こそ流れてなほ聞こえけれ

藤原伊尹


あはれともいふべき人は思ほえで身のいたづらになりぬべきかな


いにしへは散るをや人の惜しみけむ花こそ今は昔恋ふらし


かくれ沼のそこの心ぞうらめしきいかにせよとてつれなかるらん

小野篁(おののたかむら)


わたの原八十島かけて漕き出でぬと人には告げよあまのつりぶね


思ひきや鄙のわかれにおとろへて海人のなはたきいさりせむとは

2021年4月9日金曜日

藤原道長


この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば